りそなDC信託のチカラシリーズ・低コストの良質なインデックスファンド

確定拠出年金の専用ファンドであり、しかもりそな銀行でしか取り扱いが無いので、ほとんど知られていない、それ故に、投資して良いのか悪いのかがイマイチ分からない人が多いと思う、 りそなDC信託のチカラシリーズの投資信託について評価してみます。

りそなDC信託のチカラ


りそなDC信託のチカラは、現在はりそな銀行の企業型確定拠出年金にて取り扱いがあります。以前は、りそな銀行のiDeCo口座でも取り扱いがありましたが、現在はファンドラインナップからは外れています。(別のファンドシリーズに置き換わっています)

このページでは、「りそなDC信託のチカラ」シリーズの合計11ファンドの、信託報酬ベンチマークをまとめます。投資しても良いのかどうかも含めて、当サイト管理人の考えを記します。以下の項目ごとにまとめていますので、参考にして下さい。

りそなDC信託のチカラシリーズのラインナップについての講評
それぞれのファンドの個別の評価


(2019年7月12日追加)・・・本ページの情報の更新を希望される方は、Q&Aページより管理人までお知らせください。すぐに対応したいと思います。



 


りそなDC信託のチカラシリーズのラインナップについての講評

りそなDC信託のチカラシリーズの11ファンドのラインナップ一覧です。基本的にほぼ全てがかなり低コストのインデックスファンドで占められていて、高評価です。

確定拠出年金のような超長期の投資においては、運用成績がいつ悪化するのか神様以外には全く予測が付かないアクティブファンドへの投資は極力避けて、インデックスファンドに投資する事が相応しいです。その意味からも、素晴らしいラインナップです。

新興国株や、不動産投資信託(REIT)での品ぞろえが無いのは玉に瑕ですが、それらへの投資は無くても大きな問題になる訳でもなく、投資の王道的な基本の4資産、日本の株と債券、先進国の株と債券だけでも問題ありません。個別のファンドの評価については、以下の表のリンク先をクリックして頂くと、本ページの該当項目に飛びますので、ご覧下さい。

(区分はI=インデックスファンド、A=アクティブファンド
投資先 区分 ファンドなどの名称 税抜き
信託報酬
ベンチマーク
日本株式 I りそなDC信託のチカラ日本の株式インデックスファンド 0.18% TOPIX(東証株価指数)(配当込み)
A りそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス) 0.90%
先進国株式 I りそなDC信託のチカラ海外の株式インデックスファンド 0.21% MSCI コクサイ指数(配当込み)
日本債券 I りそなDC信託のチカラ日本の債券インデックスファンド 0.15% NOMURA-BPI総合
先進国債券 I りそなDC信託のチカラ海外の債券インデックスファンド 0.20% FTSE世界国債インデックス(除く日本)
バランス型 I りそなDC信託のチカラ バランスファンド 株30
りそなDC信託のチカラ バランスファンド 株50
りそなDC信託のチカラ バランスファンド 株70
0.17%
0.18%
0.19%
複合ベンチマーク
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2030年
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2040年
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2050年
0.42%
全ファンド共通の項目 購入単位:1円以上1円単位
運用期間:無期限
決算:毎年8月31日
ファンド運用方式ファミリーファンド方式
運用会社:りそな銀行
為替ヘッジ:なし



それぞれのファンドの個別の評価

りそなDC信託のチカラ日本の株式インデックスファンド

日本の株式に投資できる、超低コストのインデックスファンドです。運用目標となるベンチマークはTOPIX・東証株価指数(配当込み)です。

りそなDC信託のチカラ日本の株式インデックスファンド


ファンドの設定は2013年で、それ以来、きちんとベンチマークに連動した運用ができています。また、純資産総額もなだらかな右肩上がりであり、運用に支障をきたすような資金の流出なども無く、安定的に運用できています。何も問題はありません。



りそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス)

「りそなDC信託のチカラ」シリーズの、唯一のアクティブファンドです。ベンチマークはTOPIX・東証株価指数(配当込み)で、上記の日本株インデックスファンドと同じです。

その運用目標に対しては、以下の図を見て頂くと分かる通り、プラスのリターンを出す事に成功しており、現在のところ、優秀さを感じられます。

りそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス)


アクティブファンドに投資する理由はただ一つ、インデックスファンドよりも高い成績を出す事ですから、その意味で、存在する意義を発揮できていると言えましょう。

1年 3年 5年
りそなDC信託のチカラ日本の株式インデックスファンド -6.42% 8.88% 9.10%
りそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス) -5.33% 9.98% 10.22%
ベンチマーク(配当込みTOPIX)の収益率 -6.78% 8.84% 9.12%


以下は、りそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス)と、インデックスファンドとの、保有銘柄の比較です。赤枠にある通り、アクティブファンドのりそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス)は銘柄数を93に絞っている事が分かります。

一定程度の集中投資をする事により、その「狙い」が思惑通りに行けば、市場平均を狙うインデックスファンドよりも、今回のように高いリターンを得る事ができます。

りそなDC信託のチカラ国内株式の投資銘柄


しかし、アクティブファンドのキツイところは、その狙いがいつも当たるとは限らない事です。アクティブファンドの運用成績は、長期的に見ると大半はインデックスファンドよりも悪くなりますので、仮に今回のようなりそなDC信託のチカラ国内株式+(プラス)に興味を持ったとしても、全体のごく僅かの資金を回す程度で良いでしょう。



りそなDC信託のチカラ海外の株式インデックスファンド

投資に詳しい人以外は、運用目標たるベンチマークの、MSCIコクサイインデックスなど聞いた事が無いかもしれませんね。これは、日本を除く先進国全体(うち、米国が約半数)に広く分散投資する際に使われる指数です。

りそなDC信託のチカラ海外の株式インデックスファンド


設定来、その指数にきちんと連動できており、なおかつコストも非常に低廉で、純資産総額の伸びについても指摘するような問題は無く、確定拠出年金口座におけるメインのファンドとなり得ます。安心して投資し続けられます。



りそなDC信託のチカラ日本の債券インデックスファンド

債券というのは、投資に関心が無い人にとっては全く意味不明な言葉かもしれません。しかし、株式よりもはるかに市場が大きく、金融の世界では無くてはならない存在です。

そして、債券は一般的には安全資産であり、株式と逆に値動きします。株が上がっている時は債券が下がり、債券が上がっている時は株が上がります。債券の価格の上下動はマイルドなので、債券価格が下がると言っても、株の上昇分を帳消しにするような下がり方はしません。

となると、両方に投資する事で、資産全体の値動きがマイルドになります。投資の世界で価格のブレの事を「リスク」と言いますが、このリスクをかなり下げる事ができます。それでいてリターンを大きく下げる事にはならないので、面白いことになります。

そしてそのように両方に投資するのが、長期の国際分散投資の常識であり、王道です。個別に見ると日本の債券などは全くリターンを生み出していないようにも見えますが、こちらのページの2008年のリーマンショックの部分を見て頂くと分かる通り、あのようなとんでもない金融大津波の時に、唯一、年間リターンがプラスだったのが、日本の債券なのです。

りそなDC信託のチカラ日本の債券インデックスファンド


上記のように、日本株や先進国株と違って、値動きが非常に穏やかです。こういった資産クラスを、決して軽視してはいけません。投資で真に大切なのは、リターンを追い求めるのではなく、リスクに想像を巡らせることです。

あのリーマンショックの際にも、(あるいは別の○○ショックと呼ばれるような暴落相場においても)、大損して消えていった投資家は、皆リスクを軽視してリターンしか見ていなかったような人たちなのです。



りそなDC信託のチカラ海外の債券インデックスファンド

日本を除く先進国の債券に投資するインデックスファンドです。先進国債券も安全資産ではありますが、日本から投資をすると為替リスクが発生します。従って、日本の債券に投資するよりも、「安全性に欠ける安全資産」のように見えてしまいます。

りそなDC信託のチカラ海外の債券インデックスファンド


値動きも、安全資産らしくない動きとなっています。それでも先進国株式に比べると、値動きの荒さは半分以下となっています。一定程度を組み入れる事で、分散効果は期待できます。



以上の4点を同時にグラフ化してみると・・・値動きの荒さ再確認

以上までの、日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券の主要4資産クラスの値動きを、1つのチャートにまとめておきますので、確認しておいてください。

(ここでは、別のインデックスファンドである、SMTインデックスファンドシリーズの主要4ファンドで比較しています。りそなのシリーズと価格変動の違いはありません。)

日本株式、先進国株式、日本債券、先進国債券の主要4資産クラスの値動き


ご覧の通り、株式は大きく上に動く一方で、債券はかなり安定的に推移している事が分かります。また、債券は安全資産とは言われますが、このタイミングでの日本債券のように、元本割れする事もあり、定期預金のような無リスク資産とは違いますので、注意してください。

これらの資産クラスをご自身のリスク許容度に応じて「良い塩梅」に組み合わせる事を、アセットアロケーションと言います。

なお、アセットアロケーションを考える事は、長期投資において非常に大切です。ぜひリンク先を読んで頂いて、最初は難解に感じるでしょうが、中学生レベルの話でしかありませんので、最適(というかベターな)なアセットアロケーションを作るようにして下さい。



りそなDC信託のチカラ バランスファンド

4つの資産クラスをりそな銀行があらかじめ資産配分したものが、これら3つのバランスファンになります。バランスファンドとして、コストも十分に低く、長期投資に最適であると評価できます。

ご覧のように、主として日本の債券への投資比率が大幅に異なります。安全資産である日本債券の比率が高いものが株30(国内外への株式の投資比率が30%)で、低いものが株70です。

投資に慣れていない人が確定拠出年金口座で定期預金や保険以外を選ぶ場合は、「りそなDC信託のチカラ バランスファンド株30」を選ぶと良いのではないかと思います。

名称 資産配分
りそなDC信託のチカラ バランスファンド株30 りそなDC信託のチカラ バランスファンド株30
りそなDC信託のチカラ バランスファンド株50 りそなDC信託のチカラ バランスファンド株50
りそなDC信託のチカラ バランスファンド株70 りそなDC信託のチカラ バランスファンド株70


それなりに投資に慣れている人でも、個別のファンドを組み合わせるのが面倒だとか、あるいは数年に1回のリバランス作業が面倒だという人は、バランスファンドを利用しても良いかもしれませんね。

ただし、これらのファンド、あるいは次の項で紹介するターゲットイヤーファンド共に、日本への投資比率が高いという、ホームカントリーバイアスがかかっています。海外資産への投資比率を高めたい人は、別途先進国株式や債券のファンドへの投資も考えましょう。



りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー

ターゲットイヤーファンドは、示されている所定の年度が近づくと、徐々に安全資産や短期金融商品(現金相当)の比率が増え、リスク資産の株式の比率が下がる仕組みです。

年齢が上がるにつれて投資のリスクを負えなくなると考える人にとっては、便利な仕組みです。いよいよ積み立てが完了して、確定拠出年金を取り崩すタイミングが近づいてから、相場が大きく崩れるような事は恐怖だと考える投資家に向いています。

現在のところ、 「りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2030年」のみ、短期金融資産の組み入れ比率が段階的に増加しはじめています。

名称 資産配分
りそなDC信託のチカラ
ターゲットイヤー2030年
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2030年
りそなDC信託のチカラ
ターゲットイヤー2040年
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2040年
りそなDC信託のチカラ
ターゲットイヤー2050年
りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤー2050年


個人的にはターゲットイヤーファンドは利用するつもりはありませんが、仕組みとしては、これを利用する事は何ら問題はありません。これはこれで、投資の出口戦略としては一つの解決策であると思います。

ただし、りそな銀行のターゲットイヤーファンドを利用するにあたり、目論見書を読んでも、最終的に安全資産などへの投資比率がどの程度まで高まるのかが書かれていません。運用方針の部分に、この一文が記されているのみです。

りそなDC信託のチカラ ターゲットイヤーファンドの運用方針


仕方が無いので、参考として、りそな銀行ではなくてりそなアセッとマネジメント社が運用する別のターゲットイヤーファンドである、「りそなターゲット・イヤー・ファンド2030/2040/2050」の目論見書の図を引用します。

ターゲットイヤーファンドの運用


上記同様に、ターゲットイヤーが到来したら株式への投資が無くなって、安全資産の日本債券、あるいは部分的に先進国債券、そして短期金融資産のみでポートフォリオが作られるはずです。一応念のために、お勤めの会社の確定拠出年金の担当者に、このような理解で間違っていないかどうか、事前に確認をしておく事をお勧めします。

個人的には、人間、いつまで長生きするか分かりませんから、ターゲットイヤーが到来した以降も、最低限の投資は継続しているほうが良いと思っています。その意味では、りそなDC信託のチカラ バランスファンド株30あたりに継続投資をしているほうが良いような気がします。

もちろん、老後は資産の価格の変動はほとんど無くして、穏やかに暮らしていたいという人もいらっしゃるでしょうし、このあたりの投資についての考え方は各人で変わってきます。この点で正解や不正解はありません。


 


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