セゾン投信・福岡での、運用報告会の出席体験談

2011年2月11日(金曜日)、独立系の直販型投信会社では最も元気のある、セゾン投信の、個人投資家向けの運用報告会が福岡で開催されましたので、参加してきました。(運用報告会は全国各地で、毎年行われています)

その時の模様を、写真や図を交えながら、分かりやすくまとめてみました。このページから、ファンドコンサルティングパートナーズ代表、房前督明さんの分かりやすい話になります。

セゾン投信・運用報告会出席体験談@福岡・中野社長のお話しその1はコチラから
中野社長のお話しその2はコチラから
セゾン投信運用報告会@福岡「房前さんのファンド解説・その1」
「房前さんのファンド解説・その2はコチラから


 


質疑応答の模様を公開

●質問1
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドと、資産形成の達人ファンドの組み入れの比率は、どうしてこのようになっているのか、教えてほしいです。

●解答(中野さん)
非常に、ポイントをついた質問をいただいたと思います。まず、セゾン投信という会社の、長期投資の基本的な考え方を申しあげます。それは、とことん国際分散投資しましょうということです。皆さん独立系の直販のファンドって、いくつかご存じいただいていると思いますが、さわかみさんもそうですし、みんなどこも、運用方針がかなり違います。

みんな一緒だろうって、よく言われたりするんですが、みんなそれぞれ違う。例えば渋沢さんのコモンズ投信と、藤野さんのひふみ投信も、実は全然違います。並べていただくと、ほとんど銘柄にかぶりが無い。それは指向しているものが、全然違うからなんですけど。

そうすると、当然同じ長期投資やっても最後に出てくるリターンとか値動きって、かなり違ってくると思います。まどろっこしいんですが、セゾン投信はとことん国際分散投資、そういう形で今のこのやり方を選択をしています。




国際分散投資って言うからには日本だけじゃなくて、世界中全体にちゃんとお金を働きに出して、そして目指すものは地球経済っていう言い方をよくします。日本は残念ですが高度成長が終わって、もう大きな成長する経済でも社会でも、なくなってしまったことは確かです。

ただし地球経済全体で見れば、21世紀というのはグローバリーゼーション構造なんですね。とにかく地球経済が本当に一つになって、そして成長する人たちが毎年毎年増えていくという、こういう構造が出来上がりだしたところなんです。

ですから今一番成長している中国とかインドとか、こういうところの人たちが、どんどん経済の成長の喜びとか豊かになるという事を知り始めて、行動し始めていますので、この流れは基本的に、世界経済が平和であるという前提の下においては続くと思います。

そしてこの考え方を前提にして長期投資のポートフォリオを作ったのが、私どもセゾンの二つのファンドの基本構想です。とりわけセゾンバンガードにおいては、それを徹底的に、合理的な組み合わせの仕方を追求したものです。

まず、地球経済というものがあります。そして、経済活動を支えているのは金融市場。それで、世界経済そのものに、いつも我々自身のお金がちゃんと、そこにしっかり乗れるためにはどうしたらいいかといったら、「世界経済のお金の配分のされ方そのものにいつも乗っていたらいいよね」って言って配分しているのが、このアセット・アロケーションの基本で、つまり世界の金融市場の大きさそのものが、この比率になっています。

今で言うとアメリカが、やっぱり世界の金融市場の中心です。ですから株式だけで言っても、アメリカの市場の時価総額は大体4割くらいなんですね、世界の。その次にヨーロッパが3割ぐらいあって、日本は残念ながらもう、もはや東京市場は1割もない規模に、今は下がっちゃった。

それを素直に、そしてリアルタイムで反映する形でさっき房前さんが言っていた、この売ったり買ったりのうちの、売ったりをしないで買ったりという形だけで、リバランスを行った。それでその結果出て来ている数字が、このポートフォリオ。

ポートフォリオは、毎月かなり頻繁に、リバランスの作業は行っています。現金のフローと合わせて、かなり綿密に、あとこの合わせ方っていうのは技がありまして、そう単純じゃないんですねが、緻密な計算式に基づいて比率を出して、そしてそこにお金を入れていって合わせて、ということですので、結果としてはこの形の運用をずっと続けていったら、地球経済そのものの成長の分だけ財産づくりできるねっていう考え方です。

もう一つ、資産形成ファンドはこれアクティブファンドですので、さっき房前さんがおっしゃっていただきましたが、我々自身の運用ポリシーが反映されています。もっと言い方を変えると、相場観っていうものも多少入っています。

去年はどうだったかというと、主にヨーロッパとアメリカの株式市場を、ずっと丁寧に丁寧に買い続けていきました。これはだから全く売ってはいない。買い続けているわけですね。やっぱりお金が入ってきますので、入ってくるお金で下がったところで、要するに買い場という意志を感じたところで、丁寧に買い下がってかっていくというのをずっと続けています。

昨年の、一番買ったのは確かヨーロッパのポートフォリオ、それからアメリカもかなり買い上げてきました。その結果として今のアセット・アロケーションが、房前さんの解説にもありましたがが、今の比率になっています。

ですから、セゾンバンガードの場合は完ぺきに市場のサイズそのものの比率で、常に合わせています。資産形成ファンドの方は、それをベースにして、つまり何か指標となるものは我々にも必要なんですが、それは市場のサイズというものをいつもこの真ん中に置いて、それに対してヨーロッパ安いからもうちょっと増やしていこうねとか、新興国ちょっとも過熱しているから減らしていこうねとか、そういうことを調整していくのがこのファンドの特徴なんですね。

今の我々の自身の主張というのが、このポートフォリオの比率を見ていただければ分かる。日本がやっぱりちょっと多い。今大体2割ぐらいをイメージして運用していまして、その2割というのは、もう基本的にしばらくそのままにしていこうかなと実は今考えています。

その理由はさっき申し上げた通りで、日本の万年割安からの脱却といいますか、事実今、日経平均が非常に底堅く買われているんですね。ちゃんと買いが入ります。押し目買いが入るフローになっている。これは非常に強い相場の特徴です。

誰が買って勝っているかというと、外国マネー。日本のお金じゃないです、残念ですけどね。外国マネーって何かというと、外国の機関投資家、要するに外国人ですね。機関投資家の年金とか、そういうデカイお金が減らし過ぎちゃった日本株を、「ちょっとやばいな、上がっちゃうから買っておかなくちゃ」って今、一生懸命に修正しているというところです。

これは今まで、日本株というのはみんなある程度アンダーウエイトしてきたんですね、「ちょっともう日本なんて終わりだよ」と。「あんな国もうやめよう」、みたいに言ってみんなで売ってきたんで、割安になっちゃったんですけど、今は逆回転が始まっているところですから、世界の要するに海外の金が、そういう形で修正に入ってくると、かなり非常に強い流れでトレンドが形成されるというふうに、全く相場観の話しですけど、なっています。

ですから今、日本株を売る理由はある意味で何もない。要するに安い時にはちゃんと持っておく、あるいは買っておく。で高くなったら減らす、外す。これはもう基本ですよね、運用においては。そういうのを非常に長いトレンドでやっていくのが長期投資の考え方です。

もう一つ言うと、株式市場も今は世界的に十分安いんですね。これがある時には必ず、株式市場に明らかに割高な時って来るんですよ。何年後かには必ず来ると思います。そういう時には株、売ります。この株式のポートフォリオは、全部とは言わないですけど、ある一定の比率はバサッと売却することを考えています。

その時には債券のポートフォリオを入れていくと、そういうのが本当の意味での長期投資で、長いトレンドでそこそこの運用成果をちゃんと、着実に上げることで、必要なことだと思っています。そういう事で、資産形成の達人ファンドとセゾンバンガードの、非常に圧倒的な違いだと思います。

セゾンバンガードは、インデックスをベースにしてやっていますが、よく投資が好きな方って「インデックス全盛」とか「インデックスが全て」とか言いますけど、私自身は、セゾン投信はインデックス全てでもなんでもない。

インデックス運用はすごく合理的だと思います。素晴らしいし、上手な運用だと思います。ですが、世の中全員がインデックスになったらどうなるかっていうことは、常に考えますね。そんなことはあり得ないとは思いますが、もしそれが本当に真理だと言って、機関投資家全員インデックスになっちゃったら、マーケットは動かないですよね。みんなが平均しか買わなかったら、これはやっぱり運用の死ですよ。

運用ができなくなったら、資本主義がもうなくなるっていうことですよね。そんなことはもちろんあり得ないし、アクティブファンドって要するに、割安だと思から買う人がいる、あるいはもう高いと思うから売る人がいる。こういうことの積み重ねで、市場の合理性っていうものができていて、その中の平均がインデックスですから、要するに一人一人はかなり不合理な行動をとるんですね、投資というのは。

ちょっと話ずれますけど、我々長期投資家は長い時間軸で、20年30年というスパンで、この実体経済が安定的に成長していく、その果実をここでとっていきましょうね、この果実を目指してゆったり乗り越えていきましょう。途中の相場っていうのは安い時もあれば高い時もある。またすごい安くなっちゃったりすれば、すぐ上がっちゃったりすると。こういう繰り返しです。これそのものが運用の基本という考え方で、本来あるべき価値っていうのは実体経済の価値。

安くなる時って、いわゆる割安っていうことなんですよ。割安だと思うからそこで買えばいいよね、割高になったら売ろうね、・・・これがしっかりできれば大変な天才になれるわけなんですけど、そういうことでほぼ誰もできないんで、要するに安い時も高い時もそういうことをひっくるめて、ずっと長期投資家でい続けましょうね。

ということで、実体経済の成長分くらいの果実が取れればいいじゃないですか。でも、多くの人は、欲張る人は安い時に買わなきゃ、高くなったら売らなきゃ、ってガツガツするわけです。そういうことを乗り越えて、穏やかな形で財産づくりをしていくことが長期投資の基本的なスタイルですので、それも一つ合わせて感じていただければなと思います。

よくバリュー投資とかって言いますよね。バリューって何かって言うと、本来あるべき株の価値と価格の差なんですよ。日本語にすれば割安っていう意味だと思います。

例えば新日鉄の株も1,000円の時もあれば1,500円の時もある。1,000円の時は割安だと。そういう時はバリューがあるって言うんですね。そして1,500円の時は、これはもう完全に価値を超えて上がり過ぎちゃっている。割高な株っていうことです。

割高な時はバリューって言わないんですけど、それはだから逆バリューですよね、本当はね。だから割高な時は我々は投資をしない。そして明らかに1,200円の価値はあるけど、1,000円で放置されているという時には、それは1,200円に向かって値段は上がっていくはずだから投資しよう。これは運用、投資の基本的な考え方。

本来あるべき価値の上下で行ったり来たりするのが、相場なんです。だから経済が成長すれば、本来は当然上がっていきます。そうすると、その価値の上下のレベルも、上がっていくんだって事なんですね。だから長い時間やっていれば、それが収斂されて一定の所で果実が取れますよと、こういう考え方です。すみません話しまくりましたが。


●質問2
すみません、それに関してなんですけど、経済の成長率っていうのは、投資信託の本などでは 5%くらいで書いてあって、それで30年ぐらいしたら、最後の方の伸びがものすごいことになるんですけど、実態としては5%くらいの成長は、実現できるんでしょうか。

●解答(中野さん)
これはですね、なんの裏付けも出すことができないというのがあります。ただし、一つのトレンドとして、21世紀に入ってリーマンショック前まで、ここまでは相当安定した形で、5%ちょっと上回った形でずっと続いていたんですね。世界全体の成長が、そういう形で収斂していたんです。多分、そういう意味で、巡航速度的には僕も、5%ぐらいは可能性としてはあるかもしれません。

さっきも申しあげましたけど、中国は10%超の成長で、先進国、アメリカ、日本、ヨーロッパ全部足すと多分、地球全体では4%半ばとか、僕はもうちょっと行くんじゃないかなと思っているんですけど、その位になると思います。

だから今年の経済の成長っていうのは実は、日本人だけが駄目だ駄目だと思っているだけで、かなりそこそこ世界経済は安定的に戻っているんですね。

21世紀は残念ながら、日本が成長を引っ張るということは起こり得ない。日本の成熟経済の構造は、ものすごく景気が良くなって、最高に良くなっても、たぶん4 %くらいじゃないかと。それはもう、構造上どうなったって中国みたいにはなり得ないんで。

一方で、これから高い成長を遂げていくのは、やっぱり成長がまだまだこれから続く、中国とかインド。中国も、まだ5年ぐらいは高い成長を続けるでしょうし、やっぱり需要がどんどん生まれてきますから、需要がある限りにおいては、成長はずっと続きますので。

実は中国とかインドの成長率は、インフレの部分もありますから、名目で言うともっと高くなりますし、やっぱりこれは世界全体のグローバリゼーションの構造でいくと、中国がどうだとかインドがどうだとかっていう、個別の話じゃないんですね。

アメリカの経済は、実は中国にかなり投資をして、その利益の6割はアメリカ経済に戻って来ているといわれている。つまり中国に工場を作って、そこでワッと売り上げて中国人が買ってくれますけど、結局そこの利益が戻ってくるのはアメリカの会社。これが今典型的な世界の構造なんですね。だから中国がいいからって、ワーッと中国の会社買おうとかって、そういう単純な話じゃない。

日本の株式市場も、どういう形で元気になっていくかといえば、コマツみたいに、海外の比率が 8割9割なんていう会社が最初に元気になる。それから今年元気になる会社ってずいぶんありますが、おしなべてその特徴は、アジアの需要をしっかり取り込んだ、アジアで売り上げを伸ばしたところが利益を更新するという、非常に分かりやすい構造だと思います。

だから、数字という意味では裏付けは取れないんですけど、世界銀行 だとかOECDだとか、いろんな統計でも、長い時間軸で5%くらいの成長は想定しています。21世紀では、2040年50年に向けて、仮説を作る時に、そういう形で線を引いている統計が多いです。

僕は、そういうのを信じてのんびり行きましょうと、ということなんですけどね。世界は歴史的にも、結果的に、ずっと成長を続けていますので、21世紀になったら途切れるという理由をどうしても探したい人は、長期投資がなかなかできないですね。

長期投資を続ける大前提は、相場はなんだかんだあるよね、経済も上がったり下がったりするよね、でも長い時間軸では必ずやっぱり成長している、必ず次の世代はもっと豊かになっている。この事実を噛みしめて、お腹に落ちて信じられる人だと思います。

中野: 房前さんから。

(ちなみに房前さん: ・・・僕はこの件についてはノーコメントです。)会場・笑い


●質問3
資産形成の達人ファンドの国内ポートフォリオなんですけど、さわかみファンドを1億8千万円くらい売却して、スパークス集中投資ファンドと、コモンズ30ファンドを、同じぐらいの金額で購入されている。このポートフォリオの入れ替えにはどういう理由があるのか。

●解答(中野さん)
昨年、資産形成ファンドにおいて、唯一売却したのはさわかみファンド。設定以来、さわかみファンドを投資対象として入れていますし、別にこれからも投資対象じゃなくなる、ということはないです。さっき話の中でちょっと申し上げた通り、さわかみファンドは日本株ファンドとして素晴らしいところがあって、それは他のファンドにはない強みがある。

もう10年続けて、いつもお金が入ってくる、ちゃんとしたキャッシュフローは、何物にも代えがたい強みだと思います。結果的にほどほどのアルファ、平均よりも良い運用成績が出やすい仕組みが、さわかみファンドはできている。澤上さんの運用能力が高かろうが悪かろうが、そういうことを評価する以前の話として、素晴らしいファンドですね。だから要するに投資対象として入れたわけです。

ただし、今度はさわかみファンド自体の中身の話になってきますが、日本株というものに対して、もっと多様的にアプローチしたい。とりわけ小型株に投資したかったんですね。そういうことで、スパークスという日本の独立系の、元祖独立系みたいな運用会社なんですけど、その会社の小型株集中投資のファンドをポートフォリオにシフトすることにしたのが最大の理由であります。

リバウンドの相場状況においては、こっちのポートフォリオが、より良いパフォーマンスを出せたんです。そういう見方も当然して、それからポートフォリオ自体の多様化というものも当然あります。さわかみファンドが別に嫌いになって売ったわけでも、なんでもないんですけども、そこそこの比率まで落としていくのは、もうちょっと続けようと。


●質問4
世界中の人たちの実体経済生活そのものが向上して、人々の生活が豊かになる、その流れっていうのは腹に落ちて納得するんですけれども、その何倍ものお金が、全く実態とかけ離れて踊りまくったのがリーマンショックだっていうふうに私は理解していて、先の大前さんの本とかも読むと、まだその踊りまくったお金が完全に断ち切れてないとも読めるような気がして、・・・そういうお金っていうのはどんなふうにこれから展開するんだろうっていう心配があります。

●解答(房前さん)
長期投資って、ゴールが無いのはお分りですよね。今おっしゃったのはまさしく、マーケットが実態とかけ離れて上下する話しをおっしゃっているわけで、要は、いわゆる実需とはかけ離れたお金の動きが、マーケットを動かすっていう意味ですよね。




しかも、これは中野社長がいわゆる実際の経済の話しをしたとは思うんですけど、例えば運用を終える時にもしかしたら相場が下に来ちゃっているかもしれないし、上に来ちゃっているかも知れなくて、今おっしゃったような危惧があるのは私も理解していますが、長期投資の概念っていうのは、あくまでだんだん収れんしていく方向に行くということを示しているわけで。

じゃあ10年後に相場が必ず上にあるか 20年後に必ずあるか 30年後に必ずあるかっていうのは、これは少なくとも私は、ここではっきり言えないです。なぜかというと、この流れのどこにあるかは、予測できないからです。

30年後にどこに来ているのかっていうのは分からないので、今おっしゃったような動きは、今もう、このグローバル化の中では避けられないと思います。要はお金がマーケットを動かしていくっていうのは、実態とはかけ離れた面っていうのは必ずあって、今のこの金融の商品があらゆるものが出ている中だとレバレッジ、要は何倍もの力を持ってこれを動かして行っちゃうので、逆に言うと、短期的には実態よりもそっちの方が大きかったりもあると思います。

ですからたまたま、そこが難しいところなんですよ、要はたまたま自分がお金が欲しくなった時に、どこにいるかは分からないって言うことです。だからやっぱり、投資っていうのはある程度余裕を持ってやっていかないといけないって言うのは、そういうことなんですよ。どうしても必要になったものを全部やっちゃうと、上だったらいいですけど、下だった時には泣かなきゃいけなくなるんで、私みたいにね・笑。

私は自分で会社つくる時に全部、株投資していましたから。10年前ですから、もう大損ですよねもうね。泣く泣く売りましたけど、それはだって人生の方が大事だから売ったんです。損だけど。だからやっぱり、お金が必要になった時に、この流れのどこにいるかは分からないなっていうのは、中野社長に怒られるかもしれませんが、私の考えです。

●解答(中野さん)
こういうことも当然あるんですけど、大事なのは長い時間軸の中では、やっぱり実体経済が成長してれば、上に行っているわけですね、ある一定の範囲内でちゃんと上に。経済が20年30年後に成長している時に、下の方にはいかないだろうと、少なくとも。

それが、やっぱり効率的市場仮説の一つの原理なんですよ。そういう難しい話はどうでもいいんですけど、だからたまたま、割安の時にお金を使わなければいけないってことはあるかもしれませんが、長い時間軸ならそれは、下に行ってしまう事は無いのでは、っていうふうに僕は思っているんですけど。今のセゾンバンガードだってマイナスですから、何の胸も張れない。結果はが全てだとは思いますが。

もう一つ、これは非常に単純明快な考え方だと思いますが、5%程度の成長で、ずっと世界経済が結果として安定的に成長した場合には、 大体14、5年で経済規模は倍になるということです。経済規模が倍になる、実体経済のサイズが倍になるということは、単純明快に言えばその株式価値はやっぱり倍になっているんですよ。

その時に株が 3倍になっていればそれは割高だし、1.5倍だったら割安っていうことになるんで、必ず本来の価値にいつか収斂するだろうということは言えると思います。だからそういうイメージで実体経済を大きくすることが、そもそも自分たちの財産づくりの基本だと。

実体経済というのはたかだか5 %って思いますけど、十数年経つと倍になるっていうことなんです。これすごく大事だと思います。日本の財政とか考える上でもすごい大事なことで、1千兆円の赤字とか言ってますけど、これをどうやったら減らせるんですかっていうのは、やっぱり経済の大きさを大きくしていけば1千兆円っていうものは1千兆円だけど、経済に与える比率はどんどん下がってきているわけですね。

だから、財政再建というのは2年3年でやるみたいな、変な約束をする政治家はみんな嘘っぱちですよ。やっぱり20年30年後に、こういう形で財政を健全化していきましょうっていうのが、本当の姿だと思います。そういう形で投資も見ていってほしいですね。そうするとおのずと何十年、少なくとも10年20年のスパンで見ていくことじゃないと、お金というのは大きな働きを得ない、ということになると思います。

もう一つ言うと、リーマンショック起きましたけど、まさにお金が暴れている世界で、あれを是としないがゆえに、私どものようなセゾン投信が立ち上がってきているわけでして、あのお金って言うのは、また房前さんに怒られちゃうかもしれないですけど、僕は間違いだと思います。

本来あるべき投資というのは、経済の実需の中でやっていくもの。だから実需を全然裏付けにしない紙っぺら、ペーパーの中で売ったり買ったり、何が今儲かるのとか、何が今一番上がるのかしらって言って、そこにお金を持っていくだけの世界なんていうのは、こんな物は投資じゃないと思うんですね。

ギャンブルとか、投機でもゲームでもいいですよ。そういうものやっていたのは圧倒的なリーマンショックのお金で、結果としてリーマンショックになったわけですから、まともな投資をやっていればリーマンショックっていうのが起きたって、ちゃんと戻っていくということも言えるはずです。

サムプライムローンみたいに、紙っぺらのインチキ商売の投資なんていうのをやっていると、ああいうのは戻らないわけですよ。化けの皮がはげると戻らない。だけど実態経済の中に入れているお金は、こうやって翻弄されることもありますけど、結果的には戻る。こういう信念で僕もやっていますので、できればそういう理解をしていただけるといいなと思います。

僕、この話大好きで、大好きというかすごく言いたいことがたくさんあって、昔、アメリカの中央銀行の総裁やっていたボルカーさんの、ボルカールールっていうのをもう一回作るんだと。これ何かって言うと、そのリーマンショック前まであった、マネー資本主義のお金のそもそもの流れというか、金融業界の在り方そのものを否定しようよと。

つまり、こんなお金に経済がもて遊ばれるなんてこと自体が、我々自身をみんな不幸にしているんだと言って、こういう流れができてきています、世界は。ボルカールールっていうものはものすごい厳格に、銀行が投資をするなどとんでもない、投資というか投機ですね、とまで言っているんです。

銀行は本来あるべき商業銀行として、経済の中に貸し出しという形でお金を入れていく、これに専念するべきだと、高い給料をとるなんてとんでもないと言っているのが、ボルカールールですね。

こういう流れが、ヨーロッパでもワーッと沸き上がってきている。アメリカでももちろん沸き上がってがってきている。それを実際に世界的な取り決めである、バーゼルスリーっていうんですけど、金融機関を取り締まるルールっていうのがすごい厳格になって、もうリーマンショック前みたいな事ができないようにしようと、変わってきています。

だからお金は、確かにジャブジャブ溢れていますけど、もう1回多くの人は、モラルをとり戻すっていうところに流れているんで、僕はいい方向に行っているなと感じています。もちろん某投資銀行みたいに懲りない人たちもいますけども、それはそれでみんなで放っておけばいいですよ、長生きしないんだと。そういう思いがないと、やっぱりこういう長期投資は、なかなか続けられないことでございます。

そういうことでございまして、ちょっと2時間あっという間に、しゃべっている方はたっちゃうもんですから大変大変恐縮でございますが、今日房前さんにも一緒に来ていただきまして、多分すごくよくセゾン投信の4年間というものを振り返り、皆さん共有できたのじゃないかと。

後ろで聞いていて、いいファンドだなって自分で思ってしまったくらいですね、決してほめてもらったんじゃないと思うんですけど、結果としては正しいことをずっと当たり前にやってた結果でございますので、これを機に評価いただいて、これから先も一緒に歩んでいただければ、こんな幸せなことはないです。

福岡には、運用報告会必ず毎年開いて、それから私自身も年に何回も福岡に来ていますので、またぜひいらしていただければと思いますので、福岡は足しげく通っていますので、是非お会いしたいと思います。今日は本当にありがとうございました。


(会場の一人一人に、深々とお礼をする中野さん)


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セゾン投信を深く理解できる動画集



セゾンのファンドを、ここ最近はじっくりと中身を確認する事が無かったので、非常に有意義な運用報告会でした。房前さん、上記の動画の、真面目な感じとはずいぶん異なって、超・面白いおじさまでしたし。




ちなみに上記の写真は、会場がお開きになった後も、残った人に熱心に説明を加える房前さんのお姿です。投資信託で、こんなにも親身に話をしてくれる機会は、実はほとんど無いんですよね。


 


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