ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドの評価・解説

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドは、MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス(配当込み)を参考指標とし、新興国の中小型株に投資できる新興国株式アクティブファンドです。

カブドットコム証券や楽天証券、SBI証券、マネックス証券4社が共同で実施している資産倍増プロジェクトの専用ファンドの一つで、2011年7月22日より運用が開始されました。

信託報酬は年1.90%(税抜)と高いですが、配当込みである参考指標を設定来リターンでは上回っています。その意味では存在価値のあるアクティブファンドと言えます。

ただし、直近1年は参考指標を7.8%も下回るリターンしか出せていません。アクティブファンドへの投資のむずかしさがよくわかります。

(2014年11月23日更新)


ネット証券専用ファンドシリーズ新興国中小型株ファンドの評価

・購入単位:1万円以上 またはSBI証券では積立で最低500円より購入可能。
信託報酬年率1.90%(税抜)
信託財産留保額:0.3%
・決算:年1回(4月13日)。2013年4月に2000円、2014年4月は1000円と巨額の分配金を出しているのが問題です。

・資産配分比率: 新興国中小型株式195銘柄に投資(2014年10月31日時点)

国別構成比率は以下の通りです。
参考指標であるMSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックスに比べ、中国比率を大きく引き下げていることがわかります。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 国別構成国比率


業種別構成比率は以下の通りです。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 業種別構成比率

・償還日:2021年4月13日(延長もあり得るとの事)
・運用:アセットマネジメントONE株式会社
・為替ヘッジ:なし


 



ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド・管理人の感想

信託報酬年1.90%(税抜)と超高コストですが、新興国中小型株式に投資できる唯一のアクティブファンドです。

参考指標であるMSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス構成銘柄の中から、低ボラティリティ運用戦略とマルチファクターモデルを組み合わせてポートフォリオを構築する手法を取ります。やや説明を要しますが、最初にこの図を見てください。

MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックスより、ボラティリティ(株価の変動率)の低い銘柄を選んで、最小分散ポートフォリオを作ります。そこからさらに、リスクの割にリターンを期待できる銘柄を抽出して絞り込みます。

あくまでバックテストですが、「低ボラティリティ戦略による最小分散ポートフォリオ」を構築すると、リスクが先進国株式並みに低下して、リターンがさらに少し上昇すると言う能書きです。

なお、実際にこのファンドそのものを組成したと仮定してバックテストをやってみると、上記の表に対して新興国中小型株ファンドのリスクとリターンの関係がどう変化するのかは、下記のページをご覧ください。

参考資産倍増プロジェクト・新興国中小型株ファンドセミナーの出席体験談

さて、「マルチファクターモデル」など難解な用語が出てきますが、あまり気にせずに、参考指数から銘柄を絞っていい成績が出るよう頑張って運用すると思えば良いです。だいたい偉そうな金融モデルを書いているファンドの成績は、ベンチマークや参考指数に負けていたりするものです。

しかし「ネット証券専用ファンドシリーズ新興国中小型株ファンド」の、2013年4月時点での1年間の成績は、参考指標のリターン+30.5%に対し、本ファンドのリターンは+45.8%と大きく上回っています。

ただし、2014年4月時点での過去1年間の成績は、参考指標のリターン+5.8%に対し、リターンは-2.0%と7.8%も下回っています。

去年の好成績につられて本ファンドを購入した方は、高いコストの割に参考指標を-7.8%も下回るリターンしか得られなかったことになります。(しかもマイナスリターン)

いまだ設定来のリターンは参考指標を上回っていますが、まさに「過去のリターンと将来のリターンには相関がない」ことを示す良い例となっています。

本ファンドはやはり、高コストが運用成績に大きく影響しています。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 運用報告書記載の費用明細


信託報酬以外の投資信託のコストを調べよう!にある実質コスト(信託報酬+その他コスト)は、運用報告書記載の上記費用明細から、年1.90%(税抜)×(390円/228円)= 約3.25%と超高コストです。

また、2013年、2014年決算日に1万口あたりそれぞれ、2000円、1000円もの分配金をはぎだしており、言うまでもなくその分基準価額は下がり、含み益があった方はもれなく税金として利益が減っています。実質コスト以外にさらに税金がかかったを理解しておく必要があります。

アクティブファンドは、理念やセミナー開催などではなく、ベンチマークや参考指数を上回る成績を出すことが存在意義の全てです。

今後もこの高コストの本ファンドが、この超高コストをはねのけて参考指標を指数を超過するリターンを出せるか、注意しながら見守っていく必要があります。

どうしても購入したい場合は、新興国株式投資にエッジを効かせる役割、ピリリと辛い部分も付け足そうと考えてサブ的に購入するのが良いでしょう。

新興国株式、中でも中型株、小型株は、金融危機など市場が大きく調整する時の下げ幅はとても大きいので、リスクの取すぎにはご注意ください。

今後は欲を言うと、参考指数であるMSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス自体をベンチマークとする低コストインデックスファンドの登場に期待したいところです。

現時点では、日本を含む先進国、新興国の中小型株に幅広く低コストで投資できるEXE-i グローバル中小型株式ファンド(なんと信託報酬0.503%)を購入することで新興国の中小株に投資するのも良いでしょう。(というか、これでもう決まり)



当ファンドの購入先

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドをノーロードで購入できる銀行・証券会社は下記の4社のみになります。

SBI証券カブドットコム証券楽天証券マネックス証券

あわせて、 管理人神推しの証券口座のページ を証券会社選びにお役立て下さい。
管理人的には、 SBI証券 の利用がコストを徹底的に抑えられるのでベストだと思います。

Check!

新興国中小型株ファンドの内容に関して、ファンドマネージャーとマネックス証券の松本社長が、対談しています。

詳しくは、マネックス証券に口座開設して頂いた上で、こちらのページをご覧いただくと、中身を全てご覧いただけます。

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