ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドの評価

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドは、MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス(配当込み)を参考指数とし、新興国の中小型株に投資できる新興国株式アクティブファンドです。2011年7月22日より運用が開始されました。

新興国中小型株ファンド


SBI証券、カブドットコム証券や楽天証券、マネックス証券の主要ネット証券4社が共同で実施している、資産倍増プロジェクトの専用ファンドの一つです。

信託報酬は年1.90%(税抜)と高いですが、設定来リターンは、(配当込み)参考指数を上回っています。その意味では存在価値のあるアクティブファンドと言えます。


(2017年4月23日更新)



 



ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドの基本的情報

購入単位:証券会社により異なりますが、SBI証券にて最低500円より積立購入可能。
信託報酬年率1.90%(税抜)
信託財産留保額:0.3%
決算:年1回(4月13日)。2014年に1000円、2015年に2000円と金額の大きい分配金を出しており、税金分不利となっています。
資産配分比率: 新興国中小型株式155銘柄に投資(2017年3月31日時点)

国別構成比率は以下の通りです。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 国別構成比率


業種別構成比率は以下の通りです。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 業種別構成比率


組入上位10銘柄の構成比率は以下の通りです。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 組入上位10銘柄の構成比率 


償還日:2021年4月13日(延長可能性あり)
運用:アセットマネジメントONE株式会社
為替ヘッジ:なし


以下のようにマザーファンドにではなく、新興国の中小型株式に直接投資しています。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド ファンドの仕組み



ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド、管理人の感想

低ボラティリティ戦略とマルチファクターモデルを構築する投資手法

新興国中小型株式に投資できる、唯一のアクティブファンドとして貴重な存在です。

投資手法に特色があり、参考指数であるMSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス構成銘柄の中から、低ボラティリティ運用戦略とマルチファクターモデルを組み合わせてポートフォリオを構築する手法を取ります。やや説明を要しますが、最初にこの図を見てください。

新興国中小型株ファンドの銘柄選択


MSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックスより、ボラティリティ(株価の変動率)の低い銘柄を選んで、最小分散ポートフォリオを作ります。そこからさらに、リスクの割にリターンを期待できる銘柄を抽出して絞り込みます。

あくまでバックテストですが、「低ボラティリティ戦略による最小分散ポートフォリオ」を構築すると、リスクが先進国株式並みに低下して、リターンがさらに少し上昇すると言う能書きです。

新興国中小型株ファンドのリターンとリスクの変化


なお、実際にこのファンドそのものを組成したと仮定してバックテストをやってみると、上記の表に対して新興国中小型株ファンドのリスクとリターンの関係がどう変化するのかは、下記のページをご覧ください。

参考資産倍増プロジェクト・新興国中小型株ファンドセミナーの出席体験談


・・・「マルチファクターモデル」など難解な用語が出てきますが、まああまり気にせずに、「参考指数から銘柄を絞って、良い成績が出るよう頑張って運用する」と思えば良いです。


設定来リターンは配当込み参考指数を上回る優秀なアクティブファンド

さて、頑張って運用して、果たして具体的な成果が出ているのかどうか、それが肝心です。以下が運用報告書記載の、ファンドのリターンと配当込み参考指数の年度別の比較です。




年度毎の本ファンドリターン(分配金再投資、青色)と、参考指数の騰落率(赤色)を比較すると、5期中のうち、第3期(2014年度)を除き、計4期はいずれもファンドのリターンが参考指数を上回っています。

偉そうな金融モデルを実施しているファンドの成績は、だいたいベンチマークや参考指数に負けていたりするものですが、本ファンドの設定来リターンは、(配当込み)参考指数を上回っており、優秀なアクティブファンドと言えます。


コストや分配の出し方など、改善していただきたい点もあり

ただし、信託報酬は年1.90%と高く、以下の運用報告書記載の1万口当たりの費用明細にあるように、実質コスト年3.271%(税込)もかかる、超高コストファンドです。

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンド 運用報告書記載の費用明細


さらに2013年、2014年、2015年決算日に、1万口あたりそれぞれ、1000円、2000円、1000円もの分配金を吐き出しています。言うまでもなく分配金の分、その分基準価額は下がり、含み益があった方はもれなく税金として利益が減っていきます。

実質コスト以外に、さらにコストがかかり、リターンがその分減ってしまうことには注意です。

アクティブファンドは、理念やセミナー開催などの熱心さはほとんどにおいて不要であり、資産運用なのですからひたすらベンチマークや参考指数を上回る成績を出すことに、存在意義の全てがかかっています。

今後もこれだけの高コストの本ファンドが、この超高コストをはねのけて配当込み参考指数を超過するリターンを出せるか、慎重に見守っていく必要があります。


あくまで新興国株式部分のサブ的な位置づけ

アセットアロケーションを決めた後の新興国株式部分には、基本的にはインデックスファンドのお勧めにあるような、低コストで大型株中心に幅広く投資できるインデックスファンドを、メインにするのが基本です。

本ファンドのような新興国の中小型株式にも投資したい場合、小型株効果に期待して、投資にエッジを効かせる役割と言うのか、ピリリと辛い部分も付け足そうと考えて、サブ的に購入する程度で良いでしょう。

新興国株式の中でも中型株、小型株は、金融危機など市場が大きく調整する時の下げ幅はとても大きいので、リスクの取すぎにはくれぐれもご注意ください。

今後は欲を言うと、参考指数であるMSCIエマージング・マーケット・中小型株インデックス自体をベンチマークとする低コストインデックスファンドの登場にも、期待したいところです。



当ファンドの購入先

ネット証券専用ファンドシリーズ 新興国中小型株ファンドをノーロードで購入できる銀行・証券会社は下記の4社のみになります。

SBI証券カブドットコム証券楽天証券マネックス証券


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