竹中平蔵氏基調講演「2014年のアベノミクスと日本経済」完全レポート・その3

2014年2月1日(土曜日)、マネックス証券さんのお客様感謝デーに行ってきました。とても楽しみにしていた催しで、しかも無料です

このページから当サイトに訪問された方は、竹中平蔵さんのお話の最初のページより、じっくりとご覧くださいませ。


 


アベノミクスを拒む要因を分析

アベノミクス、三本目の矢は放たれるか?

日本に横たわる、絶望的な「岩盤規制」とは?
(前ページより冒頭重複)
 残念だけど日本には岩盤規制と呼ばれる非常に根強い規制があります

岩盤規制というのは、もう10年も20年も前からみんなこれおかしいでしょう、こんなおかしいことなぜやってるんだって言ってるんだけれども、そこに非常に強い政治勢力、既得権を持った人たちが頑張っていて、政治的になかなかそれを実現できないような規制があります。

分かりやすい規制、二つだけ紹介しておきます。一番分かりやすい規制の一つは、普通の株式会社は農業に参入できないということです

これ皆さんご存じですよね? 普通の株式会社って農地持てないんですよ。農地を持とうと思ったら、その会社、は非常に特殊な会社にしなければいけなくて、農業生産法人にしなきゃいけないんです。

農業生産法人はいくつかの条件があるんですが、一つの条件は、株主の半分以上が農民じゃなければいけない。つまりこういうことです、農民じゃなければ農地を持てないんです。いやいや、農地を持ってる人を農民て言うんじゃないのかと。何言ってるかよく分からないですよね。(会場・笑)

私の学生が4人で株式会社を作って、農業ベンチャーをやりたと言ったことがありますが、農業できません。正確に言うと農地を所有することができません。これ、アメリカのエコノミストに言ったら、そんなのあり得ないだろう、憲法違反だろうと言ってましたが、これが堂々と続いております。

日本の農作物は美味しいです。クオリティは素晴らしいです。しかし、みんなおじいちゃんとおばあちゃん二人でやってるから輸出するマーケティングの力なんかありません。ここに株式会社が入って行ったら、日本の農業は間違いなく輸出産業になれる。

日本に比べると国土面積わずか9分の1のオランダという国が今、世界で第2位の農産物輸出国になってるんです。そういうことを日本は本当にやろうではないかということを産業競争力会議でずっと議論して、しかしこの岩盤規制がまだそこには厳然としてあります。

岩盤規制のもう一つ、分かりやすい例があります。これは、意外と皆さんご存じないんですけども。皆さんの中でこの事実を知っておられる方はどのぐらいいらっしゃいますか? 

日本では過去35年間、新しい医学部の創設が一校も認められておりません。ご存じでしたか? 一番新しい医学部は1979年に認め られた琉球大学の医学部。

それ以降、医学部をつくろうとすると必ずお医者さんのグループが反対する。これ以上、医者の数を増やせない。しかし、結果的に日本はどうなってますか? 医者不足です。

人口1000人あたり、普通の先進国では3人から6人のお医者さんいる。日本は人口1000人あたり2人しかお医者さんいない。特に日本では、お医者さんどういうわけか西日本に偏っていて、東日本がすごく手薄で、だから東北が大変だと。

これを変えていこうではないかと。そこで、新しい仕組として、今、進めようとしているのが、まさに国家戦略特区

この特区の中で、とにかくこの岩盤規制を打ち砕こうではないかということなんです。実は先ほど、ダボス会議の冒頭のスピーチで安倍総理は今後2年間で、全ての岩盤規制の改革に着手するということを、世界のリーダーの前で宣言されました。

この話をしたときですね、会場からどよめきが起こりましたですよ。「それに穴を空けるドリルに自分はなる」と言われたんです。

岩盤規制を突破するための方策

同じことをこの間、日本に帰って来られてから、国会での質問に対して、これは渡辺喜美さんの質問だったと思いますけど、同じことを答えておられる。この国家戦略特区で、それだけこの岩盤に穴を空けられるかというのが、これからの最大の注目点です。

今までの特区とは違う特区なんです。今までの特区は、例えば地方が、東京都が、県が、これを規制緩和してくれと言ったら、国が上から目線で、これはやってよし、これはやっては駄目って決めてたんです。だから岩盤規制の緩和なんかできない。

でも、今度の特区は違うんです。国を代表して特区担当大臣が出てきて、地方を代表して例えば知事が出てきて、民間が代表してしかるべき人が出てき て、区域会議をつくります。

例えばですけども、東京が特区になった場合は東京の区域会議、大阪が特区になったら大阪の区域会議ができて、この区域会議が、まるでミニ独立政府のように自由にいろんなことを決められるような仕組になったんです。

これ、去年の4月に私が提案しまして、自分で言うのも何ですけども、極めて画期的な提案だったと思いますが、でも最初、正直に言って、通らないだろうと思ったんです、簡単には。だって霞ヶ関大反対ですものね。自分たちの権力がありますから。

しかしなんと、安倍総理と管官房長官の叡断(えいだん)で、これがほとんど私の原案のままに、去年の12月に国会を通過して法律になりました。

そして全体としてこれをコントロールするための特区諮問会議というのを総理を議長にしてつくることにも決まりました。そして私もその提案者として、特区諮問会議のメンバーになりました。

一昨日ダボス会議から帰ってきたと申し上げましたけれども、実はその一昨日の夕方に、この特区諮問会議があったので、あわててその昼に着く飛行機で帰ってきたわけです。

これ、これからです。ほんとにうまくいくかどうか、まだ、分かりません。この区域会議をどうつくるか、諮問会議でどれだけ、本当に我々が、総理が頑張るかによって、うまく行くかも知れないし、いかないかもしれない。

でも、この岩盤規制を取り崩していったならば、これは日本経済の景色がかなり変わってくる、こういう状況にあるということを、ぜひ今、年頭において、でもこれはやはり厳してく、これが本当に進むのかということを見ていただきたいと思います。


株価と内閣支持率は正の相関

今までの政権を見ますと、明示的な傾向があります。長期政権のときに、経済って良くなるんです。これ、原因と結果がお互いに関係します。

長期政権で安定したら経済政策ができるから経済が良くなると言えるし、経済が良くなったからみんなが指示して長期政権になったということも言えます。いずれにしても中曽根政権、小泉政権、やっぱり長期政権ていうのは、経済が良くなるということとほぼ同義なんです。

そして今の状況を見てますと、内閣にとって支持率は極めて重要ですけれども、内閣の支持率は、どうやら株価と非常に関係があると。

特定秘密保護法のこと等々で、一部のメディアは徹底的に内閣を叩こうとして大キャンペーンを張りましたけれども、その割には支持率落ちないんです、株価が順調な間は。私はそのように思います。

じゃあ、株価は何によって影響されるかというと、投資家の目、特に海外の投資家がどう見ているかということに非常に影響されていると思われます。

海外の投資家は日本株を買うかどうか、何で見てるかというと、やっぱり分かりやすい成長戦略とか、景色を変える分かりやすい行為があるかどうかを見てるわけです。

去年1年に限って言うならば、日銀のスタ ンスを変えた。これはもう決定的に重要なメッセージを国際的なマーケットに与えました。

で、これは今回も第一本目で、正確にまだ飛んでますから、続けてもらわなきゃいけないんですが、今後はやはり、この特区で岩盤規制がどうなるかということを海外の投資家も見るだろうし、そして、国内の投資家も見るだろうし、それが株価につながり支持率につながる。

そこで株価と支持率の好循環が起きるか悪循環が起きるかが、決まってくるという。この意味では、アベノミクスの正念場であるし、日本経済の正念場であるということが言えると思います


竹中平蔵さんの基調講演・その④へ


マネックス証券の口座開設

今回のような「お客様感謝デー」に参加するのは、事前にマネックス証券の口座を保有しておく必要があります。実際にトレードするしないにかかわらず、竹中平蔵さんの講演などを聞けるのであれば、保有しておくべきですね。

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