ベトナム成長株インカムファンド・人気はあるが投資価値は見いだせず

ベトナム成長株インカムファンドは文字通りベトナム1国に集中投資するアクティブファンドです。2014年8月20日に設定され、その後なぜか非常に人気が高まり、2017年~2018年にかけての人気ファンドになっています。

どうしてこのようなファンドに人気が集まるのか全く意味が分からず、もしかしたらどこかの地方銀行が売りまくったのかもしれません。投資信託の人気ランキングなどを見てベトナム成長株インカムファンドを買うなどするのは愚の骨頂なので、注意しましょう。

ベトナム成長株インカムファンド


ほとんど大多数の人にとってベトナムだけに集中投資する必要性など有りませんし、参考指数であるベトナムVN指数に劣る運用成績、長期で保有すればするほど不利になる高い信託報酬など、良いところは見当たりません。売れているからと言って、良い投資信託とは言えないのです。


(2018年5月22日追加)・・・以降、気が付いたら本ページを更新しますが、最新情報を確認したいという人がおられたら、管理人までお知らせください。更新作業を致します。



 


ベトナム成長株インカムファンドの基本的情報

このファンドのコストなどの基本情報

購入単位:証券会社により異なりますが、楽天証券SBI証券では100円より購入可能。
信託報酬年率1.71%(税抜)
信託財産留保額:0.3%
決算:年4回(2月20日、5月20日、8月20日、11月20日)
償還日:無期限
運用:キャピタルアセットマネジメント株式会社
為替ヘッジ:なし


このファンドのポートフォリオなど

2018年4月27日時点の、本ファンドのポートフォリオは以下の通りです。業種別投資比率や組み入れ上位10銘柄が分かります。銘柄数は全部で48と、分散が効いていないですね。

ベトナム成長株インカムファンドのポートフォリオ



ベトナム成長株インカムファンド、管理人の感想や評価

ベトナム成長株インカムファンドは、ご自分が決めたアセットアロケーションのうち、新興国株式の部分でアジアやベトナムへの投資比率を高めたいなと考えた場合に、検討の選択肢として挙がってくるかもしれないファンドです。

冒頭で書いたように、ベトナム単独に集中投資する理由などほとんど大多数の人にとってありませんから、本ファンドを買うとしたら、よほどベトナムが好きだという人が対象になりますし、そうであったとしても分散投資の一環として少額を投資するくらいになると思います。

ただし、そうであったとしても、その投資信託が「良いファンド」である事が前提です。ベトナム成長株インカムファンドは次のような理由から、うかつに購入する事は全くお勧めできません。


参考指数に対して劣ると思われる運用成績

まず、運用成績です。アクティブファンドは運用目標に勝つことだけが目標だと言っても過言ではありません。その意味で、設定している参考指数に対して、2015年11月~2018年2月までの運用成績は勝っているのか負けているのかさっぱり分からないような書き方です。

ベトナム成長株インカムファンドの参考指数との対比


アクティブファンドが目標よりもリターンが超過している場合は、運用報告書や月報で、確実にそれをアピールしてきます。それに対して、資料を見ても勝敗が不明で書かれている場合は、まず間違いなく成績に自信が無い場合です。

しかも、本ファンドの参考指数にはどうやら配当が含まれていないようです。ファンドの運用成績は配当込みですから、それを考慮すると参考指数に劣るリターンしか出せていないのではないかと推測する事ができます。

そのようなアクティブファンドは、高いコストを支払うだけの成果を上げていないと判断する事ができますから、購入見送りの決定をしても良いと思います。コストについては、次の項をご覧ください。


信託報酬以上に実質コストが非常に高く、持つほどに不利に・・・

下記、2017年8月22日~2018年2月20日の半年間でかかったコストを、運用報告書からチェックします。その前の半年間の運用報告書を見る事ができないので、赤枠の1.271%のコストを2倍にすると、信託報酬以外のその他費用を合わせた実質コストは2.542%だと分かります。

ベトナム成長株インカムファンドの実質コスト


これを税抜きにすると約2.34%ものコストになる訳で、信託報酬が1.71%だと言っているところで実際にはその1.36倍ものコストがかかっているのはだいぶ酷いのではないでしょうか。

こんなにもコストがかさんでしまっては、いくらリターンを上げようと思っても、この高額なコストがリターンを明確に蝕んで、自分で自分のリターンを下げる事になります。長期で保有すればするほどリターンを削るため、長期投資には実に不向きです。

こんなにもコストがかさむのは、例えば以下のように1年で投資先の業種を大幅に変更しているからだと思われ、これがアクティブファンドの醍醐味とも言えますが、余計な売買を頻繁に繰り返す事で、余計なコストを発生させてしまって自分の首を絞める事につながりかねません。


ベトナム成長株インカムファンドの投資先の業種


分配金の出し方が、よく分からない

最後に、分配金についてです。本ファンドは「インカムファンド」と銘打っている通り、分配金を定期的に受け取るのを目的とする人のファンドです。これ自体はまあ良いとして、その分配金の出し方がよく分からないのが問題です。

例えば、以下の赤枠の部分をご覧ください。直近2期の分配金は、「当期の収益」で完全に賄う事ができているように見えます。これがその通りなら問題はありません。
ベトナム成長株インカムファンドの分配原資の内訳


しかし、別の資料を見てみます。緑色の線の分配金の金額に対して、赤枠の配当等収益がマイナスになっているのに驚きました。これは、投資先の株式からの配当が全く無い事を意味しています。全く配当が無いところから、分配金を出している事になります。

ではどこから出すのかと言うと、青枠の株式の売買から捻出しているのが分かります。この1年間では恐ろしく売買が上手で、分配金をはるかに上回る売買益を出している事になります。

ベトナム成長株インカムファンドの損益


それにしても、分配型の投資信託で、このように配当等収益がほとんどゼロと言うファンドは、初めて目撃しました。そんな事があるのでしょうか? 全く中身が分かりませんね。

1万口当たり150円とか200円と言った分配金額は、相当な高額になります。これがタコ足分配ではないというのはかなり驚きであり、しかしその理由を探れば探るほど意味不明になってゆくのは、余計に驚きです。

そして、売買益がかように出ているのならば、参考指数を下回る運用成績と言うのも分からない話しです。このような分からない事だらけのファンドに、投資しようという気分はどうやっても出てきませんね。

相場が上げ基調の時はこれでも良いのかもしれませんが、逆回転して下げ相場になったら、売買益など期待できなくなります。その場合は分配原資など無い訳ですから、分配金の大半は元本払戻金になると同時に、基準価額も猛烈に下がるのではないかと思います。


みなさん、どこでこのファンドを「降りる」のでしょうか?

ところで、急に人気の出るファンドのチャートなどを見ると、いつも不思議に思います。ベトナム成長株インカムファンドもご多分に漏れず、基準価額が急上昇しているのを見てから、急激に純資産残高が積みあがっています。

ベトナム成長株インカムファンドの純資産残高の推移


このように「急げ!」とばかりにファンドを購入する人たちは、いったいどういうタイミングが来たら、これを利益確定させるのでしょうかね。

百戦錬磨の投資家であれば、トレンドフォロー型の投資を行って、資金を積み上げてひたすら高値を目指して、一定程度の下落があると順次利確していくのだと思います。

が、投資信託の人気ランキングに入るような銘柄でしたから、どうも投資の素人が群がってたくさん買っているように思えます。

もしかしたら今現在はかなり含み益が出ているのかもしれませんが、それをどうやって利確させるのか、皆さんの「技」を聞かせて欲しいと真面目に思いますね。

アクティブファンドへの投資で多額の利益を上げた人がおられたら、ぜひともその(偶然がもたらした)武勇伝を当サイト管理人までお知らせください。どうぞよろしくお願いいたしますm(__)m



ベトナム成長株インカムファンドの購入先

ベトナム成長株インカムファンドをノーロードで購入できる証券会社は以下の通りです。

SBI証券楽天証券松井証券マネックス証券、その他の地方銀行など

あわせて、 管理人神推しの証券口座のページ を証券会社選びにお役立て下さい。
管理人的には、ポイント利用でコストを徹底的に削減する効果のある、SBI証券楽天証券の利用がベストだと思います。(どちらでもお好みのところを利用ください。)


 


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