SBIインデックスファンド・雪だるまシリーズの評価とまとめ

SBI証券の関連会社であるSBIアセットマネジメントが運用する、非常に低コストのパッシブファンド群が、SBIインデックスファンド・雪だるまシリーズです。つみたてNISA制度の開始に合わせて、2018年1月12日から運用が始まっています。

雪だるまシリーズの投資信託


元々はEXE-i シリーズの1つとしてラインナップされましたが、名称が分かりにくいという事から、2018年9月5日をもってEXE-i シリーズから分離して、新規に雪だるまシリーズの投資信託として再スタートを切っています。ただし、中身は全く以前と変わらず、同一です。

いずれも超低コストの海外ETFにファンドオブファンズ方式(あるいはそれに近い形式)で投資する事で、ファンドのコスト低減を果たしています。

本ページでは、その雪だるま投資信託シリーズのラインナップを、ベンチマーク信託報酬と共に一覧にして分かりやすくご紹介します。メリットだけではなく、問題点なども指摘します。インデックス投資を志向する投資家にとって、ファンド選びの参考になれば幸いです。


(2018年11月10日追加)・・・以降、気が付いたら本ページを更新しますが、最新情報を確認したいという人がおられたら、管理人までお知らせください。更新作業を致します。



 


雪だるま投資信託シリーズの、全3本のラインナップ

全3本のラインナップはこれ

下記、 雪だるま投資信託のラインナップと各ファンドのコストやベンチマーク(一部は参考指数)の一覧です。株式ファンドのみで、シリーズ化されています。

投資先 ファンド 信託報酬
(税抜)
連動をめざすベンチマーク
先進国株 SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式)) 0.1095% FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス
全世界株 SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) 0.142% FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)
新興国株 SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式)) 0.19% FTSE・エマージング・インデックス
(いずれのファンドも信託財産留保額はありません)


上記の中で特徴的なのは、SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式))の存在です。これ1本で、日本を含む先進国と新興国の大型株から中小型株まで、極めて幅広く分散投資が可能です。

信託報酬も0.142%と極めて低廉であり、たったこれだけのコストでまさしく全世界の株式に投資ができるのは、非常に投資家にとっては素晴らしい事と言えます。

なお、雪だるまなる名称ですが、初めて聞くと「たわらノーロードシリーズ」並みに頭の中が「???」となりますが、慣れてくると「たわら」よりは断然マシな気がします・笑。

雪だるま投資信託への名称変更


上記のように、以前の名称に比べるとシンプルで分かりやすく、「雪だるま」という名前は聞いたら忘れにくいですね。(「たわら」などは忘れてしまいます。)

日経新聞掲載の略称なども、以前は「エグつグロー」というような気持ち悪い状態だったのが「雪だるま世界」に変更になり、実にメルヘンチックな名称に変わったと思います・笑。


雪だるま投資信託に対抗できるファンドは数少ない

雪だるま投資信託シリーズはどれも圧倒的な低コストであり、今のところ、これと同等の信託報酬の投資信託が、下記のように存在するのみです

ベンチマークが若干異なるため、正確にはドンピシャで比較できるものではありませんが、以下のようなコストの比較でも、ほぼ問題ないかと思います。

EXE-iのファンド これと同等以下のライバルファンドと信託報酬
名称 信託報酬
(税抜)
SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式)) 0.1095% eMAXIS Slim 先進国株式インデックス
(0.109%)
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) 0.142% eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
(0.142%)
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式)) 0.19% eMAXIS Slim 新興国株式インデックス
(0.189%)


いずれも「業界最低水準を目指す」と宣言しているeMAXIS Slimインデックスシリーズが信託報酬の値下げによって雪だるま投資信託にコストを合わせてきており、激しいコスト競争を繰り広げている形です。



雪だるま投資信託シリーズの問題点について

本項では、少々マニアックな指摘をしたいと思います。ごく普通の、マニアではない人たちは、特に気にする必要が無い点ですので、さっと目を通して頂いて「こんな事はいい」と思った場合はスルーして頂いて構いません。

雪だるま投資信託は、ベンチマークとの乖離の問題が大きい可能性

冒頭で記した通り、雪だるま投資信託は元々はEXE-i シリーズの一員でした。そして両者ともに、複数のETFにファンドオブファンズ方式で運用されています。

そして、この方式で運用をすると、どうもベンチマークあるいは参考指標とファンドの運用成績の間で、乖離が大きく出る事があるようです。

雪だるま投資信託はどれも運用期間が1年未満であり、細かくチェックできないので、ここではファンドの運用期間が長い、EXE-i 先進国株式ファンドの具体例を挙げます。

以下の図を見て頂くと分かる通り、参考指標に対して設定来で7.6%もの乖離を発生させています。通常、インデックスファンドはコストの分だけ指数から下に乖離を起こすのが当たり前の事です。

EXE-i 先進国株式ファンドの信託報酬は0.3%ですから、設定来の5年間で1.5%程度のコスト分に下振れならば理解できますが、これが7.6%の下方乖離をするのはどう考えても変だと思います。

しかもEXE-i シリーズの場合、参考指標は配当分を含めていない指数なのに対し、ファンドの運用成績には配当分をカウントしています。

従って、ファンドが一方的に有利になってベンチマークなどを上回る数字になって当然にもかかわらず、その参考指標にリターンが劣っているのが大問題です。

EXE-i 先進国株式ファンドの参考指数と基準価額の乖離


この問題が、新規設定された雪だるま投資信託シリーズの3つのファンドについても同様の状況となるのかどうか、1年以上は様子を見る必要があると思います。

複数の海外ETFに投資する形のファンドについては、今人気の楽天バンガードシリーズも同様の問題を抱えている可能性が強く、困った問題と言えます。

「コストが超絶に安いから」とか「人気があるから」などの理由だけでファンドに飛びつかず、冷静に見極めてから、納得して買い付けるスタンスが望ましいでしょう。


運用目標がマイナーな指数である事もイマイチ

また、上記の2本ともに、ベンチマークや参考指数がマイナーな指数である事も、問題とまでは言いませんが、ちょっと残念です。下記、雪だるまシリーズの参考指数と、そのライバルであるeMAXIS Slimシリーズのベンチマークを記します。

投資先 ファンド ベンチマークや参考指数
先進国株 SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式)) FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックス
eMAXIS Slim 先進国株式インデックス MSCI コクサイインデックス
全世界株 SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) FTSE グローバル・オールキャップ・インデックス(円換算ベース)
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー) MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(配当込み)
新興国株 SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式)) FTSE・エマージング・インデックス
eMAXIS Slim 新興国株式インデックス MSCIエマージング・マーケット・インデックス


普通の投資家にとって、例えば先進国株式指数でメジャーなものは、日本を除く先進各国をカバーするMSCI コクサイインデックスです。これをベンチマークに設定しているインデックスファンドが大半になります。

これに対して、FTSE ディベロップド・オールキャップ・インデックスなる参考指数を運用目標にされると、正確な比較検討ができないという問題が生じます

先進国株式クラスでは、他の一般的なインデックスファンドでは日本が組み入れられていないのに対し、SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式))には日本株を含んでしまっていますから、他のファンドに乗り換えをしようとする際には、保有中の別のファンドまで一気に変更しなくてはならない状況にならないとも限りません。

更に、ファンド内での投資対象国の割合が分かりにくく、例えば日本への投資割合が一体どの程度になるのか、目論見書を読んでも基本配分比率が出ていないため、一瞬で分からないのも問題です。これではアセットアロケーションを考えて投資する際に、面倒な事になります。


現時点での純資産が非常に少ないのも懸念事項

以上のような問題点があるからか、新規設定された「つみたて」と名が付いている3つのファンドは、いまいち人気が出ておらず、純資産総額も以下の通り低迷しています。

EXE-iのファンド 純資産総額
SBI・先進国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(先進国株式)) 5億5200万円
SBI・全世界株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(全世界株式)) 14億5800万円
SBI・新興国株式インデックス・ファンド(愛称:雪だるま(新興国株式)) 9億5500万円


ライバルファンドのeMAXIS Slimインデックスシリーズであれば、マザーファンドが旧来のeMAXISインデックスシリーズと共通であり、トータルの純資産総額が巨大なので、安心して見ていられます。

しかし、雪だるま投資信託シリーズの場合はそういう仕組みではなく、今のところわずかずつですが純資産総額は右肩上がりで増えていますからまず大丈夫だと思いますが、あまりにも不人気になってお金の集まり具合が頭打ちになった場合は繰り上げ償還のリスクも出てくるかもしれません。

ファンド選びの際には、とにかくシンプルなもので行くのがベストだと言えます。したがって、個人的には雪だるま投資信託シリーズよりも、eMAXIS Slimインデックスシリーズのほうが圧倒的にメリットが大きいと思います。



雪だるま投資信託シリーズの販売会社

雪だるま投資信託シリーズを取り扱っている証券会社は、以下の通りです。ノーロードで購入できます。

SBI証券楽天証券カブドットコム証券岡三オンライン証券松井証券


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